ハンディカムで撮った60i/MTS形式の動画をAviUtlを使って60p/MP4に書き出す方法
はじめに
ソニーのハンディカムなどに採用されているAVCHD規格。Blu-rayディスクなどに焼きやすく、家庭用途に適した規格でその映像は.mts形式で保存されたりします。
基本的に1080/60iで撮影することが多いと思いますが、撮った.mts動画のプロパティをパソコンで見ると、29.97fpsと認識されます。となると、AviUtlに取り込んだとしても29.97fpsのインターレースの掛かった状態で取り込まれます。
- デインターレース+60fps(=59.94fps)した状態
で書き出す方法をご紹介します。超簡単です。
この記事では既にAviutlを所持、使い方を知っている方向けに書いていますが、GIFで操作方法を紹介していますのでAviutl初見の方でも問題ありません。
Aviutlのダウンロード、書き出しの詳細は他のサイトをご参考ください。
※1080/60iなど「60i」で撮影した映像に有効な方法です。1080/60pで撮影したのに30fpsになる場合は別の原因が考えられます。
手順
1.入力プラグインのダウンロード
とりあえずAviutlが.mtsに対応していなければいけません。
入力プラグイン「L-SMASH Works」を導入してください。既に導入済みの方は読み飛ばしてください。
http://pop.4-bit.jp/?page_id=7929
- ダウンロード > .zipを展開 > 「lwcolor.auc」「lwdumper.auf」「lwinput.aui」「lwmuxer.auf」をAviutl.exeフォルダと同じ層へコピー
こんな感じに、aviutl.exeと同じ場所へコピーすればOKです。
コピーしてから、Aviutlを起動します。
2.Aviutlに.mtsを読み込ませる
Aviutlを普段から使用する方からすると、ちょっと変わった読み込ませ方かもしれません。
- Aviutl「ファイルタブ」>開く
そうしたら、60fps読み込みにチェックを入れます。これで、編集時のfpsを無理やり60fpsに変更できます。
また、MTS形式があるはずなのに表示されない場合は、ファイルの種類を「All File」に変更し、読み込ませます。
これで、.mts形式を60fpsとして読み込めました。
3.書き出す
あれ?インターレースは解除しなくていいの?
便利で自分も驚いたんですが、この60fps読み込みは「60pへ変換」を行ってくれることにより、自動的にインターレース解除も行ってくれるようです。
なので、.mtsの60iを60fps読み込みするとインターレースの横縞は発生しません。
あとは書き出すだけです。
x264guiExを使用します。
https://rigaya34589.blog.fc2.com/
ダウンロードしたら、今使っているaviutl.exeを参照し、インストールします。
書き出します。
4.ファイルの確認
- 書き出したファイル「右クリック」 > プロパティ > 「詳細」タブ
でフレーム数が元の.mts動画の倍になっていることを確認してください。
≪元のファイル≫
≪書き出したファイル≫
60fps読み込み、と言っておきながらちゃんと59.94fpsで書き出してくれる有能です。
5.30p(インターレス解除)で書き出したい時
先ほどと同じく、「開く」より「60fps読み込み」にチェックを入れ.mtsを60fpsで読み込みます。
- Aviutl「設定」タブ > フレームレート変更 > 15fps <- 30fps (1/2)
を選択します。
「15fps <- 30fps (1/2)」は元のフレーム数から1/2して書き出すというモードです。
15fps <- 30fpsはあくまで例としての表記で、60fpsで言い直すと 30fps <- 60fps となります。
再生ウィンドウでは60fpsのままですが、書き出すと30fpsになっています。
終わりに / ハンディカムの有効な使い方
例えばSONYのハンディカムには「1080/60i」「1080/60p」の2モードを搭載しているものがあります。
単純に計算すると、60pは60iの倍ぐらいの容量を必要とするので、
- 最初から明らかにPC編集用途 - 1080/60p
- 思い出としてのホームビデオ - 1080/60i
みたいに、使い分けを行うことで無駄なエンコード作業の削減につながり、有効です。
以上です。